期間:2016年04月01日 ~ 2016年07月12日
秋田市の資産家・平野政吉は、生涯を賭けて美術品を収集しました。
平野の収集を支えたのが、画家・藤田嗣治とともに構想した美術館建設の夢でした。
パリにおいて、乳白色の裸婦像で脚光を浴びた藤田は、中南米を歴訪後、1933(昭和8)
年11月に帰国、東京にアトリエを構えます。
二科会会員となり、ブラジルやメキシコに取材した作品などを発表、また東京、大阪、
京都で壁画を制作しました。
1934(昭和9)年秋の二科美術展の会場では、藤田と平野がはじめて挨拶を交わしてい
ます。
藤田の妻・マドレーヌの死を契機として、平野は、1936(昭和11)年7月、秋田にマド
レーヌ鎮魂の美術館を建てることを提案します。
藤田は、この美術館での展観を予定し、《眠れる女》、《自画像》などの大作を平野に
譲渡しました。
この時、秋田に入った作品群が、平野政吉コレクションの核となります。
1937(昭和12)年2月から3月、藤田は、壁画《秋田の行事》を平野家の米蔵で制作しま
した。
裸婦像のモデルとして作品にたびたび登場するマドレーヌは、死後も、パリの情景とと
もにその面影が描かれます。
マドレーヌの姿に、藤田自身のパリへの郷愁が重ねられました。
本展では、平野政吉コレクションの中から、藤田が妻への想いを込めて描いた作品を中
心に紹介します。
●会 期:平成28年4月1日(金)~7月12日(火)
●時 間:10:00~18:00
※関連イベント
ギャラリートーク
解説スタッフによる大壁画≪秋田の行事≫のギャラリートークです。
4月2日(土)
5月7日(土)
6月4日(土)
7月2日(土)
各日とも14:00~
会場:2階大壁画ギャラリー
当日の入場チケットをご購入下さい。
