期間:2015年05月10日 ~ 2015年07月21日

秋田の農村が近代化により大きく変貌してゆく1950年代から60年代、
写真家たちが、その田園風景を撮影しました。
東京から秋田を訪れた日本を代表する写真家・木村伊兵衛。
そして、秋田在住の写真家たち。秋田の農村が、ファインダー
越しのまなざしを惹きつけたのです。
 木村は、1952年からの20年間、21回来秋し、秋田の農村に向き合いました
。変わりゆく時代にあっても、木村の写真は根源的な人の営みを捉えています。
 木村の来秋時、県南の案内役を務めたのが千葉禎介です。
秋田県横手市に在住していた千葉は、生まれ育った秋田の農村風景を慈しむように
撮影しました。その写真には、田園の風や光が満ちています。
同じ頃、秋田市在住の日本画家・高橋萬年と版画家・勝平得之が、田園を
主題とした作品を制作しています。
二人も農村に人の営みの普遍性を見出し、それぞれ独自の画風で描き出しました。
 本展では、田園の空気感を写した千葉の写真、季節の色調と田園の労働を描いた
高橋の日本画と勝平の版画を展示し、秋田の農村に向けられた内側からのまな ざしを紹介します。
あわせて、外側からの真摯なまなざしとして、木村の写真を展観します。
田園に生きる人々に対する、それぞれの表現者の思いを感じ取って いただければ幸いです。

 

  • 会 期:5月10日(日)~7月21日(火)
  • 時 間10:00~18:00
  • 会 場:秋田県立美術館
  • 入館料:一般500円/大学生300円/シニア450円(75歳以上)/高校生以下無料